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製品情報

SuperMap GIS 6シリーズ

SuperMap Deskpro 6 の機能 (10) グリッド解析

グリッドデータは、同じサイズの格子列と、格子列の持つ値(グリッド値)を使って地物を表現するデータ構造です。グリッドデータを使った、次のような解析を実行できます。

補間

既知点の値を元に、一定範囲の空間領域の値を推定する機能です。ポイントデータからグリッドデータを生成し、ポイントの属性値を元にグリッド値を推定します。

推定の計算方法として、逆距離加重法(IDW)、スプライン補間、通常クリギング法、単純クリギング法、普遍クリギング法の5つをサポートしており、それぞれ異なる推定値を取得できます。

ポイントから補間を実行

ポイントから補間によりグリッドデータを生成

等値線/等値ポリゴンの生成

等値線は、同じ値を持つグリッドをつなげたラインです。等値ポリゴンは、隣接する等値線で構成されたポリゴンです。

「すべての等値線を抽出(基準値と間隔を指定)」、「特定の等値線を抽出(値を指定)」、「選択ポイントより等値線を抽出」の3通りの方法があります。

等値線の生成

左上:グリッドデータ  右上:すべての等値線を抽出
左下:特定の等値線を抽出  右下:選択ポイントより等値線を抽出

傾斜角度図/傾斜方向図の生成

傾斜角度図はサーフェス面と平面との傾斜角度(各方向の平均値)をセルの値に持つグリッドデータ、傾斜方向図は傾斜の方向を0~360度(平坦面では-1)で表すグリッドデータです。いずれも標高値を持つグリッドデータから生成できます。

傾斜角度図/傾斜方向図の生成

左:グリッドデータ   中:傾斜角度図   右:傾斜方向図  

見通しポイント解析/見通し領域解析

見通しポイント解析は、標高グリッドデータ(DEM)上の2点間で見通し可能か否かを判定する機能です。見通し領域解析は、観測地点と付加標高(観測ポイントの地表からの高さ)を指定して、観測ポイントから見通し可能な領域を抽出します。

見通し領域解析

見通し領域解析

サーフェス面積/サーフェス距離の計算

3Dサーフェス曲面に基づいて、面積や距離を計算します。

断面図の生成

グリッドデータに任意のラインを追加し、そのライン上の断面図を生成できます。生成した断面図は、ビットマップファイルや、断面図各点のX,Y,Z 座標を持つ属性テーブルデータセットに出力できます。(属性テーブルデータセットからExcelファイルに出力可。)

断面図の生成

断面図の生成

正射画像の生成

3D正射画像は、地表に照射された光と影の様子で、地形の状況を3次元的に表現する2次元画像データです。標高グリッドデータから生成できます。複数のカラーセットから、最適な色合いを選択できます。

正射画像の生成

正射画像の生成

切り盛り計算

変化前、変化後の2つのグリッドデータを指定して、各セルの切り量、盛り量を計算します。下の図は、データセット1を変化前、データセット2を変化後とした時の切り盛り計算の結果です。また、基準平面と指定して、空間曲面との間の体積を計算する体積計算機能もあります。

切り盛り計算

左:データセット1 中:データセット2 右:結果データセット

標高検索

マウスカーソルの位置のグリッド値(ラスタ値)をリアルタイムに表示する「マウスを用いて標高検索」、座標値を入力して標高を表示する「標高検索」、範囲を指定して、最高点と最低点の座標とそれらの標高を表示する「最高点・最低点の検索」などの機能があります。

マウスを用いて標高検索

マウスを用いて標高検索

水文解析

水文解析は、標高グリッドデータ(DEM)を元に流向や集水量などを計算し、流路、流域、累積集水量などを解析によって計算する機能です。一般に、下の図のようなプロセスで解析を行います。

水文解析の一般的なプロセス

水文解析の一般的なプロセス

グリッドの計算/グリッド統計

グリッドの計算は、2つのグリッドデータセット間で、四則演算や数学関数の演算を行う機能です。グリッド統計は次のような統計計算を行います。

  • 基本統計:グリッドデータセットの最大・最小値、平均値、標準偏差などを計算します。
  • 通常グリッド統計:2つのグリッドデータセットの各セルに対し、大小比較の条件を与え、trueの場合1、falseの場合0を与えます。
  • 近傍統計:各セルの近傍範囲に対して、最大値、平均値、最頻値などを計算して値を付与します。
  • ゾーン統計:ゾーンと値を表す2つのグリッドデータセットに対して、ゾーン毎の最小値、中央値、合計などを計算し、ゾーン毎に値を付与します。

ゾーン統計(最大値の計算)

ゾーン統計(グリッド統計)

ベクタとラスタの変換

  • ベクタのラスタ化:ポイント/ライン/ポリゴンデータセットを、グリッドデータセットに変換します。
  • ラスタのベクタ化:グリッド(DEM)データセットを、ポイント/ライン/ポリゴンデータセットに変換します。